「週末に話題の新作映画を観に行こう」と思い立った鳥取市民が、ふと足を止めてしまう現実があります。県庁所在地でありながら、街中から常設の映画館が姿を消して数年。かつて中心市街地で愛された「鳥取シネマ」が幕を下ろして以降、市民の映画鑑賞環境は大きな転換期を迎えました。
ネット上では「鳥取シネマが復活するのではないか」「再開に向けた新しい動きがあるらしい」といった噂が定期的に飛び交っています。本稿では、鳥取シネマ閉館の決定的な背景から跡地の現状、2026年最新の映画館事情や近隣シネコンの上映情報まで、現役取材陣が徹底リサーチした真相をお届けします。
【2026年最新】鳥取市内に映画館はある?現在の状況と鳥取シネマ閉館の真相

結論から言えば、2026年現在も鳥取市内には常設の映画館(シネマコンプレックスおよび単館系ミニシアター)が存在していません。全国の都道府県庁所在地において、常設映画館が一つもない極めて異例な状態が続いています。
この空白を生み出した最大の契機が、2022年8月31日をもって閉館した「鳥取シネマ」の営業終了です。約70年にわたり鳥取のカルチャーシーンを支えてきた同館ですが、閉館の背景には複数の決定的な要因が重なっていました。
最大の理由は、建物の老朽化とデジタル映写設備の更新コストです。フィルムからデジタル上映への移行に伴う高額な設備投資に加え、耐震基準への対応など維持管理費が重くのしかかりました。加えて、郊外型大型シネコンの台頭や定額制動画配信サービスの急速な普及、そして感染症流行期における長期的な動客数の低迷が追い打ちをかけ、苦渋の決断に至ったのが真相です。
鳥取シネマの跡地と「復活」の噂を追う|再開の見通しと市民団体の現在地
閉館から年月が経過した今も、ファンの間では「鳥取シネマ復活」への期待が根強く残っています。しかし、鳥取シネマ跡地での映画館再開という直接的な見通しは立っていません。旧劇場ビル周辺は市街地再開発やテナント誘致の対象となっており、かつてのスクリーンをそのまま復活させることは構造的・採算的に極めて困難なのが実情です。
一方で、映画の灯を絶やさないための市民発のプロジェクトや上映活動は着実に前進しています。「鳥取市内にミニシアター文化を取り戻そう」と立ち上がった市民有志や文化振興団体が、定期的なホール上映やマイクロシアター形式の上映会を企画。常設館の即時オープンとはいかないまでも、将来的な拠点づくりを見据えた署名活動や実験的イベントが続けられています。
今すぐ映画を観るならどこへ?鳥取県内の映画館一覧とアクセス比較
「今すぐ劇場のスクリーンで話題作を観たい」という場合、市外へ足を延ばす必要があります。現在、鳥取県内で常時稼働している主な常設映画館は以下の通りです。
【鳥取県内の常設映画館一覧】
1. MOVIX日吉津(西伯郡日吉津村)
イオンモール日吉津内に位置する、県内唯一の大型シネマコンプレックス。9スクリーン・約1,600席を誇り、国内外のメジャー大作からアニメまで最新の上映スケジュールが網羅されています。鳥取市内からは山陰自動車道を経由して車で約1時間15分〜1時間30分程度です。
2. 倉吉シネマエポック(倉吉市)
ショッピングセンター「パープルタウン」内にある地域密着型シアター。ハリウッド大作から作家性の高い単館系作品まで独自のセレクトで上映しています。鳥取市中心部からは車で約50分〜1時間(国道9号・山陰道利用)と、県内では最もアクセスしやすい劇場です。
また、鳥取市東部や岩美町周辺に在住している方であれば、隣県である兵庫県豊岡市の「豊岡劇場」(歴史あるレトロなミニシアター)へ車で約1時間15分かけて遠征するのも根強い人気ルートとなっています。
「MOVIX日吉津」と「倉吉シネマエポック」の上映スケジュール・割引料金攻略
市外の映画館へ遠征する際は、無駄足を踏まないための事前確認とお得な割引の活用が欠かせません。
MOVIX日吉津の上映時間と活用術
大作映画や人気アニメの公開初週は混雑するため、公式サイトでの座席指定と上映時間の確認が必須です。毎月20日・30日の「イオンお客様感謝デー」割引や、松竹系会員サービス「SMT Members」のリワードを活用することで、鑑賞料金を大幅に抑えることができます。
倉吉シネマエポックの上映傾向と割引料金
シネマエポックは、ミニシアター系作品の上映ラインナップに定評があります。毎週水曜日のサービスデーや、ファーストデイ(毎月1日)、シニア割引、レイトショー割引などが設定されており、一般的なシネコンよりも落ち着いた環境で割安に鑑賞できる点が大きな魅力です。
鳥取市内で映画を楽しむ代替策|文化ホールでのイベント上映とミニシアターの評判
市外まで移動する時間が取れない場合でも、鳥取市内で劇場映画を楽しむ選択肢は存在します。近年注目を集めているのが、公共施設やカフェ空間を活用したシネマイベントです。
代表的な上映拠点として「とりぎん文化会館(鳥取県立県民文化会館)」や「鳥取市文化ホール」が挙げられます。ここでは新作の巡回上映会や、名作・ドキュメンタリーを特集した自主上映会が定期的に開催されており、地元新聞やイベント告知ポスターで上映スケジュールが発表されます。
加えて、市内中心部のコミュニティスペースやカフェバーなどで不定期開催される「移動上映会」も映画ファンの間で高い評判を獲得しています。単に作品を鑑賞するだけでなく、上映後に感想を語り合うトークセッションが組み込まれるなど、かつての鳥取シネマが担っていた“人と文化が交差するサロン”としての役割が、新しい形で再構築されつつあります。
【鳥取市の映画館】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:鳥取市内に新しいシネコンができる計画や誘致の話はありますか?
A1:大型商業施設の開発や駅周辺の再開発に伴い、シネコン誘致を望む市民の声は根強く存在します。しかし2026年時点において、大手興行会社による鳥取市内への具体的な新規出店計画は公式発表されていません。採算性や人口規模の観点から慎重な姿勢が続いています。
Q2:鳥取シネマの建物は現在どうなっていますか?
A2:閉館後、劇場としての機能は停止しており、内部の上映設備も順次整理されています。敷地や建物の再活用については中心市街地の活性化計画と連動して議論が続いていますが、映画館として再オープンする計画はありません。
Q3:鳥取市内で行われる映画上映会の情報はどこで確認できますか?
A3:とりぎん文化会館の公式イベントカレンダーや、鳥取市文化財団の広報誌、地域密着型フリーペーパー、SNSの地域コミュニティアカウントなどで随時発信されています。「鳥取市 映画 上映イベント」などで検索すると最新スケジュールが把握できます。
鳥取市から常設の映画館が消えた現実は、地域のカルチャー環境にとって大きな損失であったことは否めません。しかし、最新設備で迫力の映像を体感できる「MOVIX日吉津」、独自の文化を発信する「倉吉シネマエポック」へのドライブ鑑賞、そして市内で活発化する市民主導のイベント上映など、映画を楽しむための選択肢は決してゼロではありません。
映画館という空間を愛する市民たちの熱意が続く限り、鳥取のスクリーン文化は形を変えながら息づいています。週末の上映スケジュールをチェックして、劇場ならではの特別な映画体験へ出かけてみてはいかがでしょうか。