海外旅行や出張の計画を立てる際、まず確認しておきたいのがパスポートの有効期限と取得にかかる費用です。2026年現在、マイナポータルを通じたオンライン申請の普及や手数料のクレジットカード決済導入など、パスポートを巡る行政手続きは一段とデジタル化が進みました。しかし、年齢や有効期間によって申請費用が細かく分かれているため、「結局トータルでいくら用意すればいいのか」と迷う方も少なくありません。
パスポートの新規発行や更新(切替発給)にかかる費用は、単に窓口で支払う手数料だけにとどまりません。証明写真の撮影代や戸籍謄本の取得費用など、付随する諸経費まで含めた「総額」を把握しておくことがスムーズな準備の第一歩です。この記事では、10年・5年・子供用それぞれの公的手数料から、意外な落とし穴となりやすい隠れコスト、お得で手間を省ける最新の申請テクニックまで徹底的に掘り下げます。
【2026年最新】パスポート発行費用の早見表|10年・5年・子供用の手数料一覧

パスポート(旅券)を取得する際に支払う手数料は、旅券の種類(有効期間10年または5年)および申請時の年齢によって国が一律で定めています。18歳以上の方は「10年」または「5年」を選択できますが、18歳未満の方は成長に伴う容姿の急激な変化を考慮し「5年」のみの申請となります。
現行の申請手数料一覧は以下の通りです。
| パスポート種別 | 対象年齢 | 手数料合計 |
|---|---|---|
| 10年有効旅券 | 18歳以上 | 16,000円 |
| 5年有効旅券 | 12歳以上(18歳未満含む) | 11,000円 |
| 5年有効旅券(子供用) | 12歳未満 | 6,000円 |
| 残存有効期間同一旅券 | 氏名・本籍等の変更 | 6,000円 |
18歳以上の成人であれば、1年あたりの維持コストを比較すると10年用が「年1,600円」、5年用が「年2,200円」の計算になります。今後複数回の海外渡航を予定している場合は、10年旅券を選んだ方が長期的なコストパフォーマンスは圧倒的に高くなります。
知っておくべき手数料の内訳|収入印紙と都道府県収入証紙・決済の仕組み
パスポートの受け取り窓口で支払う手数料は、すべてが同一の行政機関に納められているわけではありません。国の手数料である「国庫納付金(収入印紙代)」と、各自治体の事務処理手数料である「都道府県手数料(都道府県収入証紙など)」の2段構成になっています。
各区分における具体的な内訳は以下の通りです。
- 10年旅券(16,000円):国庫納付金 14,000円 + 都道府県手数料 2,000円
- 5年旅券・12歳以上(11,000円):国庫納付金 9,000円 + 都道府県手数料 2,000円
- 5年旅券・12歳未満(6,000円):国庫納付金 4,000円 + 都道府県手数料 2,000円
- 残存有効期間同一旅券(6,000円):国庫納付金 4,000円 + 都道府県手数料 2,000円
窓口申請の場合、従来は郵便局や旅券センター併設の販売所で「収入印紙」と「各自治体の収入証紙」を現金で購入して台紙に貼付するスタイルが一般的でした。しかし現在では、多くの自治体で証紙が廃止され、窓口でのキャッシュレス決済端末の配備や、オンライン決済への移行が進展しています。自治体ごとに決済対応状況が異なる場合があるため、現金を余分に持参するか事前告知を確認しておくと安心です。
隠れたコストに要注意!写真代や戸籍謄本の取得費用を含めた「リアルな総額」
パスポート取得で予算を組む際、申請手数料だけに目を奪われていると予算オーバーに陥りがちです。実際には、申請準備に伴う周辺実費が発生します。
代表的な諸経費の内訳は以下の通りです。
- 証明写真の撮影代(約0円〜2,500円): パスポート用写真は国際標準(ICAO規格)に準拠した極めて厳格な規格が大切です。駅前などの街頭スピード写真機では約800〜1,000円、写真専門店・スタジオで撮影・補正を依頼すると約1,500〜2,500円が相場です。なお、オンライン申請で規格を満たしたスマートフォン自撮りデータを利用できれば、この費用を0円に抑えることも可能です。
- 戸籍謄本(全部事項証明書)の取得費用(約450円): 新規発給や本籍地変更に伴う更新の場合、戸籍謄本の提出が必須です。窓口発行は1通450円ですが、マイナンバーカードを利用したコンビニ交付サービスを利用すると、自治体によっては350〜400円程度に減額されるケースもあります。
- 旅券センター等への交通費: 申請と受領(オンライン申請時は原則受領のみ)で窓口に足を運ぶ往復交通費も考慮しておきましょう。
これらを合算すると、10年旅券を取得する際のリアルな総額はおよそ17,500円〜19,000円前後となります。写真のクオリティや取得方法を工夫することで、実費を数百円から数千円単位で節約できます。
オンライン申請×クレジットカード決済が便利!支払い方法と最新手続きの流れ
政府の行政デジタル化推進により、マイナポータルアプリを利用した「パスポートのオンライン申請」が定着しています。特に更新(切替申請)や一部自治体での新規申請において、オンライン化の恩恵は非常に大きいです。
オンライン申請最大のメリットは、クレジットカード決済や各種電子決済による手数料の納付が可能な点です。旅券受領の直前にマイナポータル上でカード情報を登録しておけば、受け取り当日に窓口で現金や印紙を用意する煩わしさが一切ありません。
オンライン申請の標準的なステップは以下の通りです。
- ステップ1:スマートフォンでマイナポータルアプリを起動し、マイナンバーカードを読み取って本人確認を行う。
- ステップ2:画面の案内に沿って顔写真のアップロード、署名画像の登録、申請データの入力を行う。
- ステップ3:審査完了の通知が届いたら、マイナポータルからクレジットカード支払いの手続きを完了させる。
- ステップ4:指定された受取日以降に、本人が旅券窓口へ赴き、旧パスポート(更新時)と受付票を提示して新パスポートを受領する。
平日に窓口へ行く回数を「受取時の1回だけ」に半減できるため、多忙なビジネスパーソンや学生にとっても費用対効果の高い選択肢となっています。
新規発行・更新・紛失再発行の必要書類と手続き別の費用差
パスポートの手続きは「初めて作るのか」「期限が切れる前の更新か」「紛失したのか」によって、必要な書類と手間が異なります。状況に応じた要件を整理しておきましょう。
【新規発行の場合】
初めてパスポートを取得する、または過去に取得したパスポートの有効期限が完全に切れている場合が該当します。
主な必要書類:一般旅券発給申請書、戸籍謄本(6か月以内に発行されたもの)、パスポート用規格写真(6か月以内に撮影)、本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)。
【更新(切替発給)の場合】
残存有効期間が1年未満になり、氏名や本籍地に変更がない場合、戸籍謄本の提出は原則免除されます。手持ちの有効なパスポートをそのまま提出することで、手続きが簡素化され、書類集めの費用も浮きます。
【紛失・盗難による再発行の場合】
万が一パスポートを紛失・焼失・盗難された場合、まずは「紛失一般旅券等届出書」を提出して手元のパスポートを法的に無効化(失効)させる必要があります。
その上で新規にパスポートを発行し直すことになるため、通常の新規発行手数料(10年なら16,000円)が丸ごと再度発生します。警察署が発行する「遺失届出証明書」や消防署の「罹災証明書」などの立証書類も必須となるため、余計な出費と労力を避けるためにも保管には最大限の注意を払う必要があります。
【パスポート いくら】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:パスポートの手数料はいつ支払う必要がありますか?申請時ですか、受領時ですか?
A1:パスポートの手数料を支払うタイミングは、「受け取り(受領)の当日」です。窓口申請の場合は受け取り時に収入印紙・証紙または窓口決済で支払い、オンライン申請の場合は受け取り前までにクレジットカード決済の手続きを済ませる形となります。申請当日に費用を支払う必要はありません。
Q2:有効期限が切れたパスポートの更新費用は、通常の更新と変わりますか?
A2:すでに期限が切れてしまったパスポートは「更新(切替発給)」扱いにはならず、「新規発行」の手続きとなります。ただし、支払う手数料自体は同額(10年:16,000円、5年:11,000円)です。違いは戸籍謄本の再取得が必要になる点であり、その分の書類取得費用(約450円)が余分にかかります。
Q3:子供がもうすぐ12歳になります。11歳のうちに申請した方が安くなりますか?
A3:安くなります。12歳未満の手数料は6,000円ですが、12歳以上になると大人と同じ11,000円に上がります。「申請日」の時点で12歳未満(12歳の誕生日の前々日まで)であれば6,000円が適用されるため、12歳の誕生日が近いお子さんのパスポート取得を検討しているなら、誕生日を迎える前の申請が賢明です。
海外への扉を開くパスポートの発行費用は、10年用で16,000円、5年用で11,000円(子供は6,000円)という基本手数料に加え、写真代や戸籍謄本代を含めた総額を計算しておくことが肝要です。
現在はマイナポータルを通じたオンライン申請やクレジットカード決済など、利便性の高い選択肢が整っています。スマホ撮影の規格写真やコンビニでの公的書類取得を組み合わせることで、余計な出費と窓口での拘束時間を最小限に抑えることが可能です。出発直前に慌てることがないよう、渡航計画が決まったら日数と費用の両面に余裕を持って準備を進めましょう。