ホーム 芸能ニュース・ゴシップ ギターのハンマリングで音が出ない?プロが明かす鳴らし方のコツと練習法

ギターのハンマリングで音が出ない?プロが明かす鳴らし方のコツと練習法

黒田 大河 黒田 大河 • 更新: • 公開: • 読了約 10 分
目次

エレキギターやアコースティックギターで滑らかなメロディを奏でるために欠かせない基本テクニックが「ハンマリング・オン」です。ピッキングをせずに左手の指先で弦を叩いて発音するこの奏法は、テンポの速いパッセージや表現力豊かなソロを弾く上で避けては通れない必須スキルといえます。

しかし、多くの初心者が「弦を叩いてもペチペチと鈍い音しか出ない」「音量がピッキング時より極端に小さくなる」「薬指や小指が狙ったフレットに届かない」という壁にぶつかります。力任せに指を打ち付けるだけでは、指先を痛めるだけでなくリズムのモタつきや不要なノイズの原因にもなりかねません。ここでは、綺麗な音をしっかり響かせるためのメカニズムと実践的な改善ポイントを分かりやすく紐解いていきます。

【音が出ない原因を解明】なぜハンマリング・オンが綺麗に鳴らないのか?

ハンマリングギター

弦を強く叩いているつもりでも綺麗なサステイン(伸びのある音)が得られない場合、力学的なエネルギーが弦に正しく伝わっていないケースがほとんどです。主な原因として次の3点が挙げられます。

まず1つ目は「打弦スピードの不足」です。金づち(ハンマー)で釘を打つ場面を想像してみてください。ゆっくり押し込んでも釘は刺さりませんが、スナップを利かせて鋭く振り下ろせば一瞬で力が伝わります。ギターのハンマリングも同様で、振り下ろす初速が遅いと、指が弦に触れた瞬間に振動をミュートしてしまい、音が出る前に響きが消えてしまいます。

2つ目は「叩く位置のズレ」です。フレットとフレットの中間あたりを叩いてしまうと、弦が金属のフレットバーに密着しきれず、弦振動のエネルギーが指の腹に吸収されてしまいます。フレットの真上ではなく、フレットのすぐ左側(数ミリ手前)をピンポイントで叩くことが絶対条件です。

3つ目は「弦を押さえるホールド力の抜け」です。叩いた直後に安心指先を緩めてしまうと、開放弦や前の音が混ざって濁った音になってしまいます。着地した瞬間、しっかりと指板に弦を密着させ続ける意識を持ちましょう。

【決定版】ハンマリング・オンのコツと正しい指の角度・フレットの叩き方

綺麗なハンマリングの音を響かせるには、手首や指のフォームを人間工学的に理にかなった状態へ整える必要があります。特に意識したいのが「指の角度」と「関節のクッション」です。

指を寝かせて指の腹で叩くと、接触面積が広がりすぎて弦の振動を止めてしまいます。第一関節をしっかり立て、指先(爪の生え際あたり)で弦を上から垂直に突くようなフォームを作りましょう。親指の位置はネック裏の中央付近に置き、ネックを握り込みすぎないクラシックスタイルを意識すると、各指の可動域が広がります。

アコースティックギターはエレキギターに比べて弦の張力(テンション)が高く弦高も広いため、より正確な打弦が大切です。エレキギターの場合はアンプを通した歪みサウンドで音がごまかされがちですが、生音またはクリーンセッティングで練習することで、芯のある発音感覚が早く身につきます。

【プリング・オフとの連携】エレキからアコギまで対応するスラー奏法の極意

ハンマリング・オン(音を上げる)と対をなすのが、弦を指先で引っ掻くように離して低い音を鳴らす「プリング・オフ」です。この2つを組み合わせることで、音と音を滑らかに繋ぐ「スラー奏法(レガート奏法)」が完成します。

プリング・オフのやり方で重要なのは、指をただ上に持ち上げるのではなく、「指先をボディ側(または真下)に引っ掛けて軽く弦を弾く」という動作です。弦を垂直に離すだけでは十分な音量が出ず、掠れた音になってしまいます。

ハンマリングからプリングへ、あるいはその逆を滑らかに行うためには、軸となる指(低い音を押さえる指)をあらかじめしっかり固定しておく必要があります。軸がブレないことで打弦・引弦の支点が安定し、ピッキングを挟まなくても途切れることのない流麗なパッセージを奏でられるようになります。

【薬指・小指の鍛え方】ギター初心者が最短でスムーズな運指を手に入れるトレーニング

多くのプレイヤーが直面する難関が、人差し指から「薬指」や「小指」へのハンマリングです。解剖学的に薬指と小指は同じ腱で繋がっている部分が多く、独立して動かしにくい構造になっています。

薬指・小指を効果的に鍛えるためには、1日5分の分離独立トレーニングを取り入れるのが近道です。まずは3弦の5フレットを人差し指で押さえ、7フレットを薬指、8フレットを小指で交互にハンマリングする基礎練習を行います。

要点は「他の指をバタつかせないこと」です。人差し指を固定したまま、小指だけを最小限のストローク(指板から1〜2cm程度)から素早く落とす練習を繰り返します。腕全体を振り回して叩く癖がつくと速いテンポに対応できなくなるため、指の付け根(第三関節)から指を独立させて動かす神経回路をじっくり養っていきましょう。

【トリル・タッピングへの応用】表現力を劇的に広げる発展テクニックと違い

ハンマリングとプリングの基礎が身につくと、ギタリストとしての表現の幅は一気に広がります。その代表例が「トリル奏法」と「タッピング奏法(ライトハンド奏法)」です。

トリル奏法とは、ハンマリングとプリングを同じ弦の2音間で素早く連続して繰り返すテクニックです。クラシックやハードロックのソロなどで多用され、緊迫感や華やかさを演出します。手首をリラックスさせ、指のバネだけで一定のリズムと音量をキープするのが成功の秘訣です。

一方のタッピング奏法は、左手だけでなく「右手の指先(人差し指や中指)」を使って指板上のフレットを叩くテクニックです。左手だけでは届かない離れた音程(オクターブ上など)を右手でハンマリングし、左手のプリングと連動させることで、鍵盤楽器のような高速アルペジオを可能にします。両者とも基本原理はハンマリングの「鋭い打弦」にあるため、左手の基礎が固まっているほど習得スピードは格段に上がります。

【脱初心者】ハンマリングをマスターできるおすすめ練習曲と実践フレーズ

指の動きに慣れてきたら、実際の楽曲フレーズの中で感覚を掴んでいきましょう。名曲のリフにはハンマリングの極意が凝縮されています。

アコースティックギターであれば、エリック・クラプトンの『Over the Rainbow』や『Tears in Heaven』などのイントロで見られるコード進行の中の装飾音が絶好の教材です。コードを押さえたまま特定の指だけをハンマリングしてメロディを浮き立たせる感覚が身につきます。

エレキギターなら、AC/DCの『Thunderstruck』のイントロがレガート奏法の王道トレーニングになります。開放弦とハンマリング・プリングの連続で構成されており、一定のテンポでクリアに鳴らし続ける持久力と正確なコントロールが鍛えられます。メトロノームを使ってBPM60程度のゆっくりしたテンポから始め、音が均等に鳴っているか録音して確認しながらステップアップしていきましょう。

【ハンマ リング ギター】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:ハンマリングを練習していると指先が痛くなります。どうすれば良いですか?
A1:強く叩きすぎているか、指先の皮がまだ薄いことが原因です。ハンマリングに必要なのは「腕力」ではなく「指の初速」です。叩きつける力を抜き、脱力した状態で素早く当てる感覚を掴んでください。また、指先の皮膚が硬くなるまでは無理をせず、1回の練習時間を10〜15分程度に抑えてこまめに休憩を挟むのが安全です。

Q2:アコースティックギターでハンマリングの音が小さくなってしまいます。
A2:アコギは弦のテンションが強いため、フレットのすぐキワ(数ミリ手前)を確実に垂直の角度で叩けているかを再確認してください。また、弦高が高すぎるセッティングになっていると打弦ロスが生まれるため、楽器店で弦高を弾きやすい高さ(6弦12フレットで2.2〜2.5mm程度)に調整してもらうのも有効な解決策です。

Q3:ハンマリングした時に隣の弦が鳴ってノイズが出てしまいます。
A3:人差し指の腹を使って、鳴らしたい弦より細い弦(高音弦側)を軽く触れてミュートし、親指の腹や人差し指の先端で太い弦(低音弦側)をミュートする「余分な弦の消音」を徹底しましょう。狙った弦以外を常にミュートしておくことで、不要な共鳴ノイズを防ぎ、クリアな音だけを響かせることができます。

ハンマリング・オンは、力任せに叩くのではなく「正確な位置(フレット際)」「垂直な角度」「鋭い初速」の3点を揃えることで、驚くほど小さな力でも美しく響き渡るようになります。

最初は薬指や小指が思うように動かずもどかしさを感じる可能性がありますが、指の独立性を養う毎日の基礎トレーニングを重ねることで、確実に指先が弦を捉える感覚が身につきます。プリング・オフとの組み合わせや実践的なフレーズ練習を楽しみながら、滑らかで表現力豊かなギタートーンを手に入れてください。

同じカテゴリの記事

黒田 大河
デジタルマーケター 黒田 大河
プロフィールを見る →

料金や営業時間は施設・店舗の公式発表を原則とし、口コミは傾向として扱います。数値は掲載前に公式ページで再確認します。

おすすめの関連記事