韓国で圧倒的なシェアと知名度を誇るフライドチキンブランド「Kyochon(キョチョンチキン)」。本場韓国へ旅行した日本人観光客からも絶賛され、いまや韓国グルメを語る上で欠かせない存在です。しかし、日本市場においては2015年に東京・六本木へ華々しく上陸したものの、わずか9ヶ月でスピード撤退した苦い過去を持ちます。
日本国内で第4次韓流ブームを経て韓国チキン文化が日常に定着した2026年現在、「なぜキョチョンチキンは日本から撤退してしまったのか」「新大久保や都内に再出店していないのか」と疑問を持つファンは後を絶ちません。当時の閉店劇に隠された背景と、気になる最新の再上陸動向を深掘りします。
【六本木1号店の悲劇】Kyochonチキンがわずか9ヶ月でスピード閉店した真相
2015年12月、東京・六本木の交差点近くに鳴り物入りでオープンした「Kyochon六本木店」。韓国No.1チキンチェーンの日本初上陸ということもあり、開店当初は連日多くのメディアで取り上げられ、数時間待ちの長蛇の列を作りました。
ところが、オープン時の熱狂は長く続きませんでした。客足は数ヶ月で急速に落ち着き、翌2016年8月末日をもって突如閉店を発表。わずか9ヶ月あまりでのスピード撤退という結末は、外食業界関係者にも大きな衝撃を与えました。
華々しいスタートを切りながら、なぜこれほど短期間で幕を閉じることになったのか。その背景には、当時の日本の外食市場とブランド側のポジショニングにおける深刻なズレが存在していました。
【なぜ失敗したのか】日本進出の失敗要因と戦略のズレを徹底分析
六本木店の敗因を紐解くと、いくつかの明確な日本進出の失敗要因が浮かび上がってきます。
第一に挙げられるのが「業態設計と立地のミスマッチ」です。本国韓国ではテイクアウトやデリバリーを中心にカジュアルに楽しむチキンを、六本木店では約80席を備えた大型ダイニングバー形式(高級居酒屋路線)で展開しました。内装に莫大なコストを投じ、六本木という超一等地の高額な家賃を支払うビジネスモデルを選択したため、採算ラインが極めて高く設定されてしまったのです。
第二の要因は「オーダーから提供までのオペレーション」です。キョチョンチキン最大の強みは、2度揚げによって余分な油を落とし、秘伝のタレをハケで手作業で一本ずつ塗る丁寧な調理法にあります。しかし、このこだわりが仇となり、混雑時にはチキン提供までに30分以上待たされる事態が頻発しました。ファストフード感覚で来店した客にとって、この待ち時間は大きなストレスとなりました。
加えて、当時はウーバーイーツや出前館といったフードデリバリーインフラが日本に普及しておらず、チキンを持ち帰って家で楽しむ「チメク(チキン×ビール)文化」自体が一般層に浸透していなかった点も早期撤退を後押ししました。
【2026年最新】Kyochonチキンの日本店舗と新大久保出店のリアルな現状
日本撤退から年月が経った2026年現在、キョチョンチキンの日本国内店舗は1店舗も存在していません。韓国グルメの聖地である新大久保や大阪・鶴橋などを探しても、Kyochonの正規店・公式ライセンス店は出店していません。
新大久保エリアには「ハニー醤油チキン」や「キョチョン風」を謳うメニューを提供する韓国料理店が複数見られますが、これらはあくまでインスパイアメニューであり、本家Kyochon公式の味とは異なります。
現在、日本在住者がキョチョンチキンの本物の味を楽しむためには、韓国現地へ渡航するか、アメリカ・東南アジアなどに展開している海外店舗を訪れる必要があります。
【韓国本場の味】不動の看板メニュー「ハニーコンボ」と日本人旅行者の熱烈な評判
日本国内で店舗が消滅した今なお、SNSを中心に高い関心を集め続けているのが、韓国本場の圧倒的なクオリティです。特に日本人旅行者から絶大な支持を集めているのが、看板メニューの「ハニーコンボ(Honey Combo)」です。
ハニーコンボは、脂の乗った手羽先(ウィング)とドラムスティック(骨付きモモ肉)のみを贅沢に使用し、天然ハチミツをベースにした特製甘じょっぱいタレを絡めた逸品。衣のクリスピーなザクザク感と、しっとりジューシーな肉の旨味、そして甘辛い味付けのバランスは他チェーンの追随を許しません。
このほかにも、韓国産青唐辛子の辛味がクセになる「レッドシリーズ」や、創業以来の原点である「オリジナル(醤油ニンニク味)」など、一度食べたら忘れられない中毒性の高いメニューが揃っています。
【他チェーンの動向】bb.qオリーブチキンなど韓国チキンチェーン店の日本展開との決定的な違い
Kyochonの撤退以降、日本の韓国チキン市場は様相を一変させました。現在、日本国内では「bb.qオリーブチキンカフェ」や「NENE CHICKEN(ネネチキン)」、「チョアチキン」といった競合チェーンが全国的な拡大を成功させています。
後発組の成功要因は、Kyochon六本木店の失敗を徹底的に研究した戦略にあります。
たとえば、大手外食企業と手を組んだチェーンは、テイクアウト&デリバリーに特化した小型店舗モデルを採用。駅前商業施設やロードサイドなど、賃料を抑えつつ回転率を高めるスキームを確立しました。2020年以降のデリバリー需要急拡大の波に乗り、韓国チキンは「わざわざ六本木へ食べに行く高級料理」から「日常的に自宅で楽しむファストフード」へと見事に定着したのです。
【再上陸はあるか?】Kyochon Chicken日本再出店の可能性と公式動向
韓国チキン市場が成熟した今、気になるのは「Kyochonチキンの日本再上陸」の可能性です。
運営元である韓国のKyochon F&Bは、近年グローバル展開を加速させており、北米や台湾、東南アジア各国での出店を積極的に進めています。海外展開における重要拠点として、日本の外食市場は常にリサーチ対象とされています。
現在までに公式から具体的な「日本再進出の確定発表」は出ていませんが、外食業界内では「日本の有力フランチャイジー企業とのマスターフランチャイズ契約が締結されれば、小型テイクアウト主体の店舗設計で電撃再上陸する可能性は十分にある」と見られています。
【kyochon チキン 日本】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、日本国内にキョチョンチキンの店舗はありますか?
A1:現在、日本国内にキョチョンチキンの直営店・FC店舗は一切存在しません。六本木1号店が閉店して以降、公式な国内展開は行われていません。
Q2:新大久保でキョチョンチキンの本物を食べることはできますか?
A2:食べられません。新大久保の飲食店で提供されている「ハニーチキン」や「醤油チキン」は各店舗のオリジナル調理であり、Kyochon公式のチキンやソースとは異なります。
Q3:なぜ六本木の1号店はあんなに早く閉店したのですか?
A3:六本木の一等地による高額な固定費、80席規模の大型ダイニングバーという重い業態、そして注文から提供まで時間がかかるオペレーションが主な原因です。
Q4:キョチョンチキンで一番人気のメニューは何ですか?
A4:天然ハチミツの甘じょっぱいタレとカリカリの衣が特徴の「ハニーコンボ」が国内外で圧倒的な一番人気です。
2015年の六本木進出では、進出時期の早さと出店フォーマットの不一致によって早期撤退を余儀なくされたKyochonチキン。しかし、ブランド自体の調理技術や「ハニーコンボ」をはじめとする商品の魅力は、今なお世界中のファンを魅了し続けています。
デリバリー網が完成し、韓国チキンが外食ジャンルの一角を占めるようになった今だからこそ、最適なパートナーシップと店舗モデルを携えた「Kyochonチキン日本再出店」の吉報が届く日が待ち望まれます。