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『ラストオブアス』エリーのモデルは誰?激似騒動の真相と変遷を追う

白石 ひなた 白石 ひなた • 更新: • 公開: • 読了約 9 分
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PlayStationを代表する不朽の名作『The Last of Us(ラストオブアス)』。過酷なポストアポカリプスの世界を生き抜く少女・エリーは、ゲーム史に残る屈指のヒロインとして世界中のファンから愛され続けています。しかし、2013年の第1作発売前、彼女のビジュアルを巡ってゲーム業界とハリウッドを巻き込む大きな騒動があったことを覚えているでしょうか。

「エリーには特定の顔モデルが存在するのか」「なぜ発売直前にデザインが変更されたのか」といった疑問は、実写ドラマ版の世界的ヒットやリメイク版を経て、今なお多くのプレイヤーの間で語り継がれています。初期デザインの酷似騒動から、モーションアクターの存在、そして実写キャストへの継承まで、エリーというキャラクター誕生の裏に隠された真実を解説します。

【騒動の真相】初期デザインがエリオット・ペイジに激似?世界を巻き込んだ波紋

ラストオブアスエリーモデル

2011年12月、『The Last of Us』のファーストトレーラーが公開された瞬間、世界中のゲームファンとメディアに激震が走りました。そこに描かれていた14歳の少女・エリーの顔立ちが、映画『JUNO/ジュノ』や『インセプション』で知られる実力派俳優エリオット・ペイジ(当時の名義:エレン・ペイジ)にあまりにも生き写しだったためです。

ネット上では「本人がフェイスキャプチャーを担当しているのではないか」と大きな話題になりました。しかし、事態は思わぬ方向へと発展します。当時エリオット・ペイジは、奇しくも同じソニー・コンピュータエンタテインメント(現SIE)から発売予定だった別の大作ゲーム『BEYOND: Two Souls(ビヨンド トゥー ソウルズ)』において、主人公ジョディ役として正式に出演契約を結び、自身の顔と演技を提供していた真っ最中でした。

海外掲示板RedditのAMA(Ask Me Anything)にてファンからこの類似性について問われたエリオット・ペイジは、「私の姿に似せられたことは本来光栄に思うべきかもしれないけれど、私はすでに『Beyond: Two Souls』に出演していたので、ありがたいことではなかった」と率直な違和感を表明。他社作品の主役級ビジュアルが無断で酷似しているかのような状況は、業界内外で大きな波紋を広げました。

【デザイン変更の理由】ノーティードッグ公式発表と開発現場のリアルな意図

この反響を受け、開発を手掛けるノーティードッグ(Naughty Dog)は2012年5月、エリーのビジュアルデザインを大幅に変更することを発表しました。公開された新デザインでは、目元や輪郭、鼻のラインが調整され、より幼さと独自の個性を感じさせる造形へとリファインされています。

開発スタジオのディレクターであるニール・ドラックマン氏は当時、デザイン変更の理由について「騒動からの逃避ではない」と説明しました。公式発表によると、エリーのキャスティングにおいて声とパフォーマンスキャプチャーを担当していた俳優アシュレイ・ジョンソンのパーソナリティや表情の動きをより深く反映させ、ストーリー展開に最も適した14歳の少女像を追求した結果であると明かされています。

法的なトラブルを未然に防ぎつつ、アシュレイの演技とキャラクターの表情を完全にシンクロさせるための必然的なアップデートだったというのが、この変更劇の真実です。

【魂を吹き込んだ人物】モーションアクター&声優のアシュレイ・ジョンソン

「エリーの実在モデルは誰なのか」という問いに対する最も正しい答えは、アシュレイ・ジョンソンその人です。彼女はエリーの英語ボイスを担当しただけでなく、スタジオでマーカーを装着し、歩き方、銃の構え方、微細な感情の揺れに至るすべてのモーションアクター(パフォーマンスキャプチャー)を務めました。

ノーティードッグのフェイシャルキャプチャー技術は、アシュレイの演技から表情筋の動きを抽出し、エリーの3Dモデルへと落とし込んでいます。過酷な状況下で見せる怒り、ジョエルに見せる年相応の無邪気な笑顔、そして絶望。エリーの人間味あふれるリアルな挙動は、アシュレイの圧倒的な演技力と魂が注入されたことで完成しました。

彼女の功績は極めて高く評価され、英国アカデミー賞ゲーム部門(BAFTA)において『The Last of Us』および続編『The Last of Us Part II』で2度の主演男優・女優賞相当を受賞する快挙を成し遂げています。

【日本版キャスト】吹き替え声優・潘めぐみが作り上げたエリーの魅力

日本国内においてエリーというキャラクターを語る上で欠かせないのが、日本語吹き替え版でエリーを演じた声優の潘めぐみさんです。第1作のオーディション当時、潘さんは感情剥き出しの荒々しい口調と、どこか脆さを抱えた少女の繊細な心理を見事に表現し、エリー役に抜擢されました。

原語版のアシュレイ・ジョンソンが紡いだリアリティを損なうことなく、日本語特有のニュアンスや息遣いを取り入れた熱演は、日本のプレイヤーの心を強く揺さぶりました。過酷な世界を生き抜くエリーの成長物語は、潘さんの情感豊かなボイスアクトによって、国内でも唯一無二の感動体験として定着しています。

【パート2から実写ドラマへ】ベラ・ラムジー起用と進化し続けるエリー像

2020年にリリースされた続編『The Last of Us Part II』では、エリーは19歳の成熟した女性へと成長。第1作のエッセンスを継承しつつ、アシュレイ・ジョンソンの大人の骨格や表情の深みがより精緻にフィードバックされ、復讐に身を投じる壮絶なビジュアルへと進化を遂げました。

さらに世界を驚かせたのが、米HBOが手掛けた実写ドラマ版『THE LAST OF US』です。エリー役に抜擢されたのは、『ゲーム・オブ・スローンズ』で圧倒的な存在感を示した若手実力派ベラ・ラムジーでした。

当初、ゲーム版エリーの顔立ちと完全一致していないことから一部のファン間で議論が起きたものの、ドラマが放送されるや否やその評価は絶賛一色へと変わります。ベラ・ラムジーが見せた剥き出しの生存本能、ユーモア、そして孤独感は、まさに「実写世界に現れたエリーそのもの」であり、エミー賞ノミネートなど世界的な大絶賛を獲得しました。ドラマ版には原作エリー役のアシュレイ・ジョンソンがエリーの実母役としてゲスト出演を果たすなど、キャスト同士のリスペクトも大きな話題を呼びました。

【ラストオブアス エリーのモデル】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:エリーの顔には、実在する特定の人物がそのまま使われているのですか?
A1:いいえ、特定のモデルの顔をそのまま完全スキャンしたわけではありません。開発陣が独自にデザインしたCGモデリングをベースに、モーション&声優を務めたアシュレイ・ジョンソンの表情データや特徴を融合させて生み出された完全オリジナルキャラクターです。

Q2:エリオット・ペイジとの間で裁判や訴訟問題になった過去はありますか?
A2:公式な裁判や訴訟にまで発展した事実はありません。エリオット・ペイジ側が当時不快感を口頭で示したことは事実ですが、ノーティードッグが発売前にデザインの修正・再調整を行ったことでトラブルは沈静化しました。

Q3:実写ドラマ版キャストとゲーム版エリーの見た目が違うのはなぜですか?
A3:ドラマ版の制作陣は「顔の類似度」ではなく「キャラクターの内面と魂を体現できる卓越した演技力」を最優先してキャスティングを行ったためです。ベラ・ラムジーはその圧倒的な表現力で見事にエリーを演じ切り、世界中で高い評価を得ています。

初期デザインの激似騒動という波乱の幕開けから始まったエリーの歴史ですが、結果としてそのデザイン変更は、キャラクターとしての独自性を確立し、作品の芸術的価値を押し上げる契機となりました。

アシュレイ・ジョンソンの魂の演技、潘めぐみさんによる日本版の情感あふれる吹き替え、そしてベラ・ラムジーによる実写ドラマでの再解釈——。様々な表現者たちの情熱が積み重なったことで、エリーは単なるゲームの登場人物を超え、現代エンターテインメントを象徴する偉大なヒロインとして今も輝き続けています。

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白石 ひなた
トレンドリサーチャー 白石 ひなた
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芸能・エンタメ取材7年。一次情報は事務所の公式リリースと本人の公式SNSに限定し、報道だけの情報は複数媒体の一致を確認してから扱います。

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