2013年の放送開始から時を経た今もなお、多くのファンを惹きつけてやまないNHK連続テレビ小説『あまちゃん』。ヒロイン・天野アキが駆け抜けた岩手県久慈市の美しい海岸線や三陸鉄道の沿線風景は、今も変わらない温もりと活力で訪れる人々を迎えています。
現在、ドラマの舞台となったロケ地はどうなっているのでしょうか。震災復興のシンボルとなった三陸鉄道リアス線の現状から、劇中で「袖が浜」として親しまれた小袖海岸、ファンなら外せない地元グルメや東京編の舞台まで、2026年最新の聖地巡礼情報を徹底取材をもとに詳しくお届けします。
【最新事情】あまちゃんロケ地・岩手県久慈市と三陸鉄道の現在の様子

物語のメイン舞台となった岩手県久慈市は、現在も「あまちゃんの街」として全国のファンに愛され続けています。市内の各所には劇中の名シーンを思い起こさせる看板やモニュメントが大切に保存されており、地元の人々との温かな交流も健在です。
東日本大震災からの復興を経て、2019年に一本の路線として結ばれた三陸鉄道リアス線(盛〜久慈間・163km)は、今日もリアス海岸の美しい絶景を窓越しに見せながら快走しています。車両や駅舎には今もドラマの面影が色濃く残り、乗車するだけでドラマの世界観へ一気に引き戻されるような感動を味わえます。
久慈駅前にある観光案内所では、公式のあまちゃん聖地巡礼マップが配布されており、初めて訪れる旅行者でも迷わずスムーズにロケ地を巡れる体制が整っています。
「袖が浜」の撮影場所!小袖海岸と北限の海女に会いに行く
オープニングや本編で象徴的に登場した「袖が浜」の撮影場所こそ、久慈市街地から車で約20分の距離に位置する小袖海岸(こそでかいがん)です。断崖絶壁とエメラルドグリーンの澄んだ海が広がるこの場所は、まさにドラマそのものの原風景が残っています。
アキが「じぇじぇじぇ!」と驚きながら海女修業に励んだ海女センター周辺には、ファン必見のスポットが集結しています。
・小袖海女センター:素潜り実演の見学(夏期限定)や、新鮮なウニなどの海の幸が味わえる拠点。
・小袖海岸の防波堤と赤灯台:アキが海へ飛び込んだり、親友の足立ユイが「アイドルになりたーい!」と叫んだりした名シーンの防波堤。海風を感じながら歩くだけで胸が熱くなります。
・つりがね洞:打ち寄せる白波と奇岩が織りなす絶景スポットで、観光ポスター等でもおなじみの景勝地。
現在も北限の海女の伝統はしっかりと受け継がれており、海女漁の実演シーズンである7月〜9月には、本物の海女さんによる見事な素潜りを間近で見学することができます。
北三陸駅のモデル「久慈駅」とドラマを彩った三陸鉄道リアス線の名駅
ドラマの鉄道シーンに欠かせない数々の駅も、絶対に見逃せないハイライトです。
劇中で「北三陸駅」として登場した三陸鉄道・久慈駅の駅舎は、外観も内装もほぼドラマのイメージのまま。構内にはドラマ関連のサインや衣装パネル、小道具などが展示されたメモリアルコーナーが設置されており、聖地巡礼のスタート地点として最適です。
さらに列車に揺られて南下すると、ファン垂涎の名駅が次々と現れます。
・堀内駅(ほりないえき):劇中で「袖が浜駅」として使われた無人駅。ホームからは雄大な太平洋を一望でき、ユイが線路に向かって叫んだシーンの舞台としてあまりにも有名です。
・大沢橋梁(おおさわきょうりょう):堀内駅と白井海岸駅の間にかかる巨大な橋。列車がビュースポットとして徐行・一時停車するサービスを行っており、オープニング映像でおなじみの絶景を車内から楽しめます。
喫茶モカから久慈まめぶ部屋まで!聖地で味わう絶品地元グルメ
ロケ地巡りの大きな醍醐味といえば、劇中に登場した印象深いご当地グルメの数々です。
夏ばっぱや春子、大吉たちが集い、数々のドラマが生まれた「喫茶リアス(夜はスナックリアス)」。そのモデルとなった実在の純喫茶が、久慈駅近くにある老舗「喫茶モカ」です。レトロで落ち着いた店内では、ドラマの空気感に浸りながら香り高いサイフォンコーヒーや名物のナポリタン、たまごサンドを味わうことができます。
そして、安部ちゃんが広めようと奮闘した郷土料理「まめぶ汁」も絶対に外せません。くるみと黒糖を包んだ団子を、根菜たっぷりの醤油仕立ての汁で煮込んだ一杯は、「甘いのかしょっぱいのか」と戸惑いつつもクセになる唯一無二の味わい。道の駅くじ「やませ土風館」内にある食事処や「久慈まめぶ部屋」加盟店で気軽に本場の味を堪能できます。
東京編のロケ地・上野アメ横&能年玲奈(のん)の撮影秘話
物語の後半、アキがアイドルを目指して上京した「東京編」のロケ地も、いま改めて注目されています。
アキが所属したアイドルグループ「GMT47」や「アメ横女学園」の拠点となった劇場ビルは、東京・上野のアメ横周辺(上野阿美横久保ビル等)で撮影されました。現在も多くの買い物客で賑わうアメ横の高架下を歩けば、夢を追いかけて奮闘していたアキたちの青春が鮮明に思い出されます。
当時、ヒロインを演じた能年玲奈(現・のん)さんの撮影秘話も語り草です。岩手の冷たい海への素潜りシーンでは、過酷な水温の中でも弱音を吐かず笑顔でテイクを重ね、スタッフ陣を驚かせたといいます。その天性の瑞々しさと現場での真摯な姿勢が、今なお色あせない名作の原動力となりました。
【1泊2日】久慈市ロケ地巡りモデルコースと聖地へのアクセス・行き方
現地を効率よく巡るためのアクセス方法と、1泊2日で満喫できる王道モデルコースをまとめました。
【久慈市への主なアクセス・行き方】
・新幹線ルート1:JR東北新幹線「二戸駅」下車 → JRバス東北「スワロー号」で久慈駅まで約70分
・新幹線ルート2:JR東北新幹線「八戸駅」下車 → JR八戸線または高速バスで久慈駅まで約1時間40分
・飛行機ルート:いわて花巻空港または三沢空港からレンタカー/鉄道を利用
【おすすめ1泊2日モデルコース】
【1日目:久慈市街地&グルメ満喫】
久慈駅到着 → 駅構内のあまちゃん展示を見学 →「喫茶モカ」でランチ → 道の駅くじ「やませ土風館」で聖地グッズ購入&まめぶ汁を堪能 → 久慈市街地に宿泊
【2日目:小袖海岸と三陸鉄道の絶景旅】
小袖海岸へ移動(車・路線バス)→ 海女センター見学&赤灯台の防波堤を散策 → 久慈駅へ戻り三陸鉄道リアス線に乗車 →「堀内駅(袖が浜駅)」で下車・車窓から大沢橋梁の絶景を満喫 → 帰路へ
【あまちゃんのロケ地】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:車がなくても主要なロケ地を巡ることはできますか?
A1:可能です。久慈駅周辺や三陸鉄道沿線の駅は鉄道でアクセスできます。小袖海岸へは久慈駅から季節運行の路線バスや観光タクシーが運行されていますが、本数が限られているため事前の時刻表チェックが推奨されます。
Q2:小袖海岸で北限の海女の実演が見られる時期はいつですか?
A2:例年7月〜9月の土日祝日を中心に実演が行われています(平日は事前予約制の場合あり)。見学希望の際は、小袖海女センターの公式情報をご確認ください。
Q3:ドラマに登場した「ウニ丼」は今でも食べられますか?
A3:三陸鉄道久慈駅の「三陸リアス亭」が販売していた名物ウニ丼は非常に有名ですが、仕入れ状況により数量限定となります。道の駅くじや小袖海女センター周辺でも新鮮な生ウニ丼や海鮮丼を堪能できます。
『あまちゃん』が放映されてから年月が流れた今でも、岩手県久慈市や三陸鉄道沿線には、訪れる旅人を笑顔にする豊かな自然と人情味あふれる温かな空気があふれています。
劇中の足跡をたどり、潮風の香る海岸線を歩き、美味しい郷土の味に舌鼓を打つ――。ドラマをリアルタイムで観ていた方も、配信などで新しく作品に触れた方も、ぜひ次の旅の目的地として北三陸へ足を運んでみてください。