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神戸旧居留地の名建築チャータードビル!歴史と現在の見どころ徹底解説

白石 ひなた 白石 ひなた • 更新: • 公開: • 読了約 8 分
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異国情緒あふれる街並みが広がる神戸・旧居留地。石造りの重厚なビルが立ち並ぶ海岸通エリアのなかでも、ひと際クラシカルな気品を放っているのがチャータードビルです。昭和初期の金融街の面影を今に伝えるこの近代建築は、港町・神戸の歩みを静かに見守り続けてきました。

かつて英国系銀行の拠点として栄え、激動の昭和から平成の震災を乗り越えてきた建物は、現在どのように活用されているのでしょうか。建築家J.H.モーガン(ジェイ・ヒル・モーガン)が遺した意匠の秘密から、現在のテナント事情、レトロ建築巡りの楽しみ方まで、現地取材の視点を交えて詳しく紐解きます。

【名建築の息吹】神戸旧居留地9番地に佇むチャータードビルの歴史と変遷

チャータードビル

神戸港の開港に伴い、外国人居留地として整備された神戸旧居留地。碁盤の目状に区切られた区画のなかで、海岸通りに面した「旧居留地9番地」に建つのがチャータードビルです。もともとは、イギリス領インドや中国などアジア全域で金融ネットワークを築いていたチャータード・バンク(現スタンダードチャータード銀行)の神戸支店として建設されました。

竣工は1938(昭和13)年。第二次世界大戦の前夜という激動の時代に誕生した鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)地上3階・地下1階建ての建物は、当時の最新技術と最高峰の建築資材を結集して造られました。戦後はGHQによる接収という波乱の時期を経て、返還後も長く銀行建築として機能し続けました。

1995年の阪神・淡路大震災では周辺の多くの建物が被害を受ける中、堅牢な構造によって倒壊を免れました。被災後の適切な修復・保存改修を経て、現在も神戸を代表する近代建築・レトロビルとして威厳ある姿を留めています。

【建築の秘密】奇才J.H.モーガンが仕掛けた近代洋風建築の意匠と見どころ

チャータードビルの設計を手掛けたのは、アメリカ人建築家のジェイ・ヒル・モーガン(Jay Herbert Morgan)です。横浜山手西洋館群(ベーリック・ホールなど)や丸の内の旧諸ビルを手掛けたモーガンが、日本で遺した最晩年の代表作の一つに数えられます。

建物の最大の特徴は、古典主義様式をベースにしつつ、当時流行していた近代的な装飾を取り入れたファサードです。正面玄関にはギリシャ建築の流れを汲むイオニア式の巨列柱が堂々とそびえ立ち、訪れる者を圧倒します。柱の上部に施された優雅な渦巻き装飾(ヴォリュート)や、繊細なレリーフは見逃せない鑑賞ポイントです。

外壁には重厚感のある石材が用いられ、彫りの深い窓枠の配置が美しい陰影を生み出しています。当時の銀行建築特有の「信用と堅牢さ」を演出しながらも、威圧感を与えすぎない洗練されたプロポーションは、モーガン建築ならではの卓越したバランス感覚の賜物です。

【現在の状況】かつての銀行空間はどう使われている?最新テナント事情

旧チャータード銀行の撤退後、チャータードビルは商業・オフィスビルへと用途を変えながら活用されてきました。かつて高い天井と大理石のカウンターを備えた1階フロアには、映画のセットのような雰囲気を楽しむレトロカフェ「E.H BANK」が営業し、多くの観光客や建築ファンに親しまれていました。

カフェ閉店後、現在では感度の高いアパレルブランドのオフィス、デザイン事務所、ギャラリースペースなど、建物の品格にふさわしい洗練されたテナントが入居しています。歴史的建造物の風格を保つため、内部は適宜リノベーションが施されつつも、重厚な木製扉や真鍮の金具、階段の手すりといった往時のディテールが大切に継承されています。

内部はテナント専用スペースが多く一般公開エリアは限られていますが、1階エントランス周辺や外観からは、今なお漂う当時のクラシカルな空気感を十分に肌で感じ取ることができます。

【神戸観光レトロ建築巡り】旧居留地エリアで外せないおすすめ散策ルート

神戸旧居留地は、日本国内でも屈指の密度で近代洋風建築が残るエリアです。チャータードビルを訪れる際は、周辺の名建築を巡る散策コースを組むと、より深く港町の歴史を体感できます。

特におすすめしたいのが、海岸通り沿いを中心としたルートです。チャータードビルのすぐ隣には、1918年竣工のネオルネサンス様式が美しい「神港ビルヂング」や「商船三井ビルディング」が並び、圧巻の景観を形成しています。さらに北へ歩を進めれば、「神戸市立博物館(旧横浜正金銀行神戸支店)」や「旧居留地十五番館」など、国指定重要文化財を含む名所が徒歩圏内に点在しています。

日中の青空に映える石造りの外観はもちろん、夕暮れ時から夜間にかけて行われる外観ライトアップも見事です。温かみのある光に照らされたレリーフや列柱が浮かび上がり、昼間とは一変したロマンチックな表情を見せてくれます。

【アクセス情報】チャータードビルへの行き方と周辺情報

チャータードビルは、神戸の主要ターミナル駅から徒歩でアクセスしやすい好立地にあります。周辺はハイブランドの路面店やオープンカフェが立ち並び、街歩きにも最適な環境です。

【所在地・基本情報】
・住所:兵庫県神戸市中央区海岸通9番地(旧居留地9番地)
・竣工年:1938(昭和13)年
・構造:SRC造(地上3階、地下1階)

【電車でのアクセス】
・JR神戸線・阪神本線「元町駅」東口から徒歩約8分
・地下鉄海岸線「旧居留地・大丸前駅」から徒歩約5分
・JR・阪急・阪神「三宮駅」から徒歩約12分

散策の際は、元町駅方面から大丸神戸店を経由して海岸通へ向かうルートが分かりやすく、居留地の美しい街並みの変化を自然に楽しむことができます。

【チャータードビル】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:チャータードビルの内部は見学できますか?カフェの営業はありますか?
A1:かつて1階で営業していた有名カフェ「E.H BANK」は閉店しており、現在はオフィスやテナントビルとして使用されています。そのため常時一般公開されている観光施設ではありませんが、エントランス付近や外観の意匠は自由に鑑賞・撮影が可能です。

Q2:設計者のJ.H.モーガンは他にどんな建築を残していますか?
A2:横浜の山手にある「ベーリック・ホール」や「旧モーガン邸」「横浜根岸競馬場一等馬見所」など、神奈川・東京エリアを中心に名作を数多く手掛けました。関西エリアにおけるモーガン設計の現存建築として、チャータードビルは極めて貴重な遺構です。

Q3:写真撮影におすすめの時間帯はいつですか?
A3:建物のファサードが南側の海岸通りに面しているため、順光で石造りの陰影を綺麗に収めたい場合は午前中から昼過ぎが最適です。また、夜間の街灯やライトアップに照らされたノスタルジックな雰囲気を狙うなら日没直後のブルーアワーがおすすめです。

昭和初期から令和の現在に至るまで、旧居留地9番地で凛とした佇まいを守り続けるチャータードビル。国際港湾都市として栄えた神戸の歴史と、J.H.モーガンによる卓越した美意識が融合したこの建築は、ただ眺めているだけでも当時の気品と活気を伝えてくれます。

テナントの変遷を経ながらも、建物の持つ本質的な価値は色あせることがありません。神戸を訪れる際は、ぜひ海岸通りまで足を延ばし、約90年の時を刻む本物の近代洋風建築が放つ重厚な魅力を体感してみてください。

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トレンドリサーチャー 白石 ひなた
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芸能・エンタメ取材7年。一次情報は事務所の公式リリースと本人の公式SNSに限定し、報道だけの情報は複数媒体の一致を確認してから扱います。

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