かつてファミリーマートの店内に必ずと言っていいほど設置されていた、あの「緑色の専用端末」を覚えているでしょうか。コンサートのチケット発券や通販の支払い、フリマアプリの発送手続きなどで日常的に利用されていた「Famiポート(ファミポート)」ですが、最近店舗を訪れて「そういえば見かけなくなった」と気づいた方も多いはずです。
実は、全国のファミリーマートからFamiポート専用端末の姿はすでに完全に消えています。一体なぜ長年親しまれた端末が姿を消したのか、そしてこれまでFamiポートで行っていた各種手続きは現在どうすればよいのか、その廃止の経緯と現在の代替サービスについて詳しく紐解いていきます。
【消えた緑の機械】ファミポートとは?過去の役割とサービス一覧

「ファミポート(Famiポート)」とは、ファミリーマートの店内に2000年代初頭から設置されていた緑色のタッチパネル式専用情報端末です。コンビニエンスストアにおける各種デジタルサービスの先駆けとして、長年にわたり来店客の生活インフラを支えてきました。
当時のファミポートが担っていた代表的なサービスは以下の通りです。
- チケット関連:各種プレイガイド(イープラス、チケットぴあ等)の予約済みチケット発券、映画前売券の直接購入
- フリマ・宅配サービス:「らくらくメルカリ便」「ヤフオク!」などの発送手続き用バーコード出力
- 代金支払い・決済:ネット通販(Amazon等)のコンビニ決済用レシート発券、各種公共料金・税金等の支払い手続き
- 金券・プリペイド購入:WebMoney、ビットキャッシュ、各種オンラインゲームや電子マネーのシリアルコード発行
- 各種行政・保険サービス:バイク自賠責保険の加入手続き、スポーツ安全保険、各種検定試験の受検料支払い
端末で受付番号を入力したりQRコードを読み取らせたりすると、細長い「Mコピー用紙(申込券)」がプリントアウトされ、それを30分以内にレジへ持参して支払いや手続きを完了させるという仕組みでした。
【撤去はいつ?】ファミポート廃止の経緯と終了した3つの理由
多くの人々に重宝されていたファミポートですが、2020年代初頭から順次撤去が進められ、2022年から2023年にかけて新型マルチコピー機への統合が完了しました。なぜ独立した専用端末としての歴史に幕を閉じることになったのでしょうか。その背景には、店舗運営と技術革新における3つの明確な理由が存在します。
第1の理由は、「店舗スペースの有効活用」です。コンビニの限られたフロア面積において、専用端末とマルチコピー機の2台が並ぶレイアウトは売り場を圧迫していました。1台に集約することで動線を改善し、商品の陳列スペースやイートインスペースなどを確保する狙いがありました。
第2の理由は、「ハードウェアの老朽化と運用コストの最適化」です。長年稼働してきたFamiポート端末の保守期限や部品調達の問題、さらに2台分の通信費・電気代・用紙補充といった店舗オペレーションの負荷を軽減する必要がありました。
第3の理由は、「スマートフォンの普及とマルチコピー機の劇的な進化」です。後述するように、新型マルチコピー機の大画面化・高性能化、そしてユーザーが手元のスマホで事前にバーコードを表示できる仕組みが整ったことで、独立した専用端末を維持する意義そのものが薄れたことが決定打となりました。
【現在の代わり】マルチコピー機へ集約された「Famiポート機能」の全貌
専用の緑の端末は撤去されましたが、提供されていたサービスそのものが消滅したわけではありません。現在、ファミポートが担っていた機能のほぼすべては、店内に設置されている「新型マルチコピー機」に集約・統合されています。
現在のマルチコピー機は、SHARP製の大型タッチパネル(フルカラー液晶)を搭載したハイテク端末です。画面のトップメニューを見ると、コピーや写真プリントのメニューと並んで「Famiポート」という専用ボタンが配置されています。
ここをタッチすると、従来のファミポートとほぼ同じユーザーインターフェース(操作画面)が立ち上がります。操作体系がそのまま引き継がれているため、従来の利用経験がある方なら迷うことなく直感的に操作できる設計になっています。
【実践ガイド】チケット発券からメルカリ発送まで!新端末の使い方
日常的によく使われる「チケット発券」や「メルカリ発送」について、現在のマルチコピー機を使った具体的な手順を整理しておきましょう。
【チケット発券の手順】
- マルチコピー機のタッチパネル画面で「Famiポート」メニューをタッチ。
- 「チケット」ボタンを選択し、該当するサービス(イープラス、チケットぴあ、CNプレイガイド等)を選択。
- 予約時に発行された「企業コード」や「払込票番号・引換番号(13桁など)」を画面上で入力。
- 内容を確認して確定ボタンを押すと、マルチコピー機の下部から「Mコピー申込券」が印刷される。
- 出力された申込券を30分以内にレジへ提示し、店員にチケットを発券してもらう(代金未払いの場合はレジで精算)。
【メルカリなどの発送手続き(らくらくメルカリ便)】
- マルチコピー機のトップ画面から「Famiポート」をタッチ。
- メニューから「荷物の発送・受取」を選択。
- スマホのメルカリアプリで表示させた「発送用2次元コード(QRコード)」を、マルチコピー機に備え付けのバーコードリーダー(読み取り部)にかざす。
- 画面にお届け先や配送情報が表示されるので、間違いがないか確認して「OK」を押す。
- 印刷された「申込券」と発送する荷物をレジへ持参し、専用袋(伝票納入袋)を受け取って荷物に貼り付け、控えを受け取る。
操作レスポンスは従来の旧型ファミポートよりも大幅に向上しており、画面遷移のストレスも大きく軽減されています。
【レジ直結も進化】スマホバーコード決済・支払いで変わったコンビニ体験
マルチコピー機を使う方法に加え、現在急速に普及しているのが「マルチコピー機すら操作せず、スマホ画面のバーコードを直接レジで提示する支払い方法」です。
以前のファミポートでは、通販サイトや各種支払いのたびに「受付番号と確認番号を端末に手入力してレシートを出し、それをレジに持っていく」という二度手間が発生していました。しかし現在は、多くのオンライン決済や公共料金請求において、スマートフォン上に直接「店舗決済用バーコード」が表示できるようになっています。
ファミリーマート公式アプリ「ファミペイ」との連携や、各サービスが提供するスマートコード決済を利用すれば、マルチコピー機に立ち寄る必要すらありません。レジのバーコードリーダーでスマホ画面を「ピッ」と読み取ってもらうだけで、数秒で支払いが完了します。まさに端末の進化だけでなく、システム全体のスマート化がユーザーの利便性を劇的に高めています。
【ファミポートとは】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ファミポートの専用端末が店内を探しても見当たりません。どこにありますか?
A1:ファミポートの緑色の専用端末は、全国のファミリーマートですでに全台撤去されています。現在は店内にある「マルチコピー機」の画面内にFamiポート機能が統合されていますので、コピー機のタッチパネルからご利用ください。
Q2:マルチコピー機で発券した申込券の有効期限は何分ですか?
A2:従来のファミポート同様、印刷されてから「30分間」が有効期限です。30分を過ぎるとバーコードが無効化されるため、印刷後は速やかにレジカウンターへお持ちください。
Q3:スマホを持っていない場合でもチケット発券や各種支払いはできますか?
A3:はい、可能です。事前にメモした予約番号や各種受付番号・確認番号を、マルチコピー機のタッチパネル画面に直接テンキー入力することで、スマホがなくても問題なく申込券を発行できます。
親しみ深い「緑色の情報端末」としてのファミポートは姿を消しましたが、その機能と利便性は失われるどころか、新型マルチコピー機への統合やスマホ決済の進化によって大幅にパワーアップしています。
かつてのように端末の前で長い番号を1つずつ打ち込む手間は減り、QRコードのワンタッチ読み取りやレジでのスマホ直結決済など、誰でも素早くスムーズに手続きが行える環境が整いました。もし久しぶりの手続きで「端末がない」と戸惑った際は、迷わず店内のマルチコピー機に向かい、スマートに進化した便利な店頭サービスを活用してみてください。