かつて東急田園都市線沿線のアウトレットモールとして圧倒的な支持を集めた「グランベリーモール」。2017年2月に惜しまれつつ一時閉館した当時、多くのファンから別れを惜しむ声が上がりました。しかし、その跡地は単なる商業施設の建て替えにとどまらず、街そのものを丸ごとリデザインする壮大なプロジェクトへと昇華しました。
現在、その跡地は「南町田グランベリーパーク」として圧倒的な進化を遂げ、開業以降も進化を止めることなく多くの来訪者を惹きつけています。かつての旧モールと何が違うのか、なぜ一度閉館しなければならなかったのか――その舞台裏から、現在の最新店舗ラインナップ、混雑回避のポイントまで徹底的に深掘りします。
【閉館の真相】南町田グランベリーモールが解体・再開発へ踏み切った決定的な理由

2000年4月に開業した「グランベリーモール」は、東急沿線初のアウトレット複合商業施設として大成功を収めていました。にもかかわらず、2017年2月に全面閉館という大きな決断を下した背景には、町田市と東急電鉄(現・東急)による長期的な都市戦略がありました。
当時、旧モールは開業から約17年が経過し、施設の定期借地権満了や老朽化への対応時期を迎えていました。折しも周辺地域では少子高齢化や郊外住宅地の更新といった課題が浮上しており、商業施設単体を建て替えるだけでなく、東急田園都市線「南町田駅」周辺のインフラと隣接する都市公園を統合した「次世代の郊外型まちづくり」へと舵を切ることになったのです。
「南町田拠点創出まちづくりプロジェクト」と銘打たれたこの計画により、約22ヘクタールもの広大なエリアを更地にし、駅舎のリニューアルから道路網の再編、緑地の拡張までを一体的に再構築する道が選ばれました。つまり、衰退による閉館ではなく、街の価値を数十年にわたって持続させるための前向きな発展的解消だったといえます。
【旧モールとの決定的な違い】広大な「南町田グランベリーパーク」は何が変わったのか?
生まれ変わった「南町田グランベリーパーク」と旧モールの最大の違いは、「境界線の完全な撤廃」にあります。かつては駅、商業施設、公園がそれぞれ独立して存在していましたが、現在はシームレスな歩行者空間によって一体化しています。
まず交通拠点である東急田園都市線「南町田グランベリーパーク駅」は、駅直結の大階段に巨大な滝が流れる吹き抜け構造へと劇的にリニューアルされました。改札を抜けた瞬間から緑あふれる開放的な空間が広がり、急行停車駅(平日・土日祝ともに停車)となったことで都心からのアクセス利便性も飛躍的に向上しています。
また、敷地は「セントラルコート」「ギャザリングマーケット」「キッズディスカバリー」など複数のゾーンに分かれ、敷地面積は約8万3,000平方メートル、店舗数は旧モールの約98店舗から約240店舗以上へと倍増しました。日常の食品フロアから本格アウトドア、国内外のハイブランドまでを網羅する巨大タウンへとスケールアップを果たしています。
【鶴間公園のリニューアル経緯】官民連携で実現したパークライフ
商業施設と直結する「鶴間公園」のリニューアル経緯も見逃せないポイントです。かつての鶴間公園は地元住民の憩いの場であったものの、夜間の見通しの悪さや商業エリアとの物理的な分断が課題となっていました。
再開発にあたり、町田市は東急とタッグを組み、「パークライフ・サイト」と呼ばれる中間ゾーンを新設。芝生広場(さわやか広場)や人工芝グラウンド、クラブハウスを備えた開放的なスポーツ&レジャーパークへと刷新しました。
公園と商業施設の境目にはオープンカフェやテラス席が配置され、買い物の合間にテイクアウトした食事を広大な芝生の上で楽しむカルチャーが定着。水と緑を身近に感じられる歩車分離のウォーキングコースも整備され、単なるショッピングにとどまらない滞在型の価値を生み出しています。
【最新店舗&見どころ】スヌーピーミュージアム・映画館・注目の人気スポット
現在の施設内には、遠方からの来訪者を惹きつける強力なカルチャー&エンタメ施設が揃っています。その筆頭が、東京・六本木から移転・拡充オープンした「スヌーピーミュージアム」です。チャールズ M. シュルツ美術館(米カリフォルニア州)の世界唯一の公式サテライトであり、巨大なスヌーピー像が並ぶ展示室や、隣接する「PEANUTS Cafe」でのオリジナルメニューなど、ファンにはたまらない体験を提供しています。
エンタメの要となるシネマコンプレックス「109シネマズ グランベリーパーク」は全10スクリーンを備え、最新鋭の上映システムを導入。巨大スクリーンと高精度音響を誇る「IMAXレーザー」や、映画のシーンに合わせてシートが動き風・水・香りが吹き出す体感型アトラクションシアター「4DX」を完備し、圧倒的な没入感を味わえます。
アウトドア派には、国内最大級の規模を誇る「モンベル」が必見です。店内には高さ約12メートルの人工岩塔(クライミングピナクル)がそびえ立ち、クライミング体験ができるほか、人工池でのカヤック試乗体験など、体験型ショップとしての魅力が凝縮されています。
【グルメ&セール完全攻略】失敗しないおすすめランチとお得なアウトレット情報
約240店舗が並ぶ広大な館内で、事前に押さえておきたいのがグルメとセールの攻略法です。
ランチ選びで外せないのが、屋内型フードホール「ギャザリングマーケット」と各所に点在するレストラン街です。なかでも連日行列を作るのが、日本唯一のケンタッキーフライドチキン食べ放題店舗「KFC Restaurant」。オリジナルチキンはもちろん、特製スープや多彩なサイドメニュー、デザートまでビュッフェ形式で堪能できるプレミアムな店舗です。また、開放的なテラス席で薪窯焼きピッツァを味わえるイタリアンや、緑を眺めながらヘルシーなデリを楽しめるカフェなど、気分に合わせたセレクトが可能です。
ショッピングにおいては、国内外の有名ファッション・スポーツブランドが軒を連ねるアウトレットセールが最大の魅力。季節の変わり目(1月下旬〜2月の冬物最終セール、夏・冬のバーゲン期間)には、最大70〜80%OFFの大規模プロモーションが展開されます。東急カード会員限定のポイントアップキャンペーンやアウトレット限定品の入荷タイミングを見逃さないことが、賢く楽しむ鉄則です。
【アクセス・駐車場・混雑対策】リアルタイム状況の見極め方と料金システム
快適な滞在を実現するためには、駐車場システムと混雑ピークの把握が欠かせません。南町田グランベリーパークには約2,000台規模の大型駐車場(A〜D地下・立体)が完備されています。
駐車料金は、平日なら入庫後2時間まで無料(以降30分ごとに250円)。土日祝日は最初の1時間無料となっており、店舗での利用金額(2,000円以上で+1時間、10,000円以上で+2時間、20,000円以上で+3時間など)や映画鑑賞(+3時間)に応じて最大で終日無料に近いサービスを受けることができます。
土日祝日の日中(11:00〜16:00)は国道16号線や八王子街道からのアプローチで周辺道路が混雑しやすいため、公式サイトで配信されている「リアルタイム駐車場混雑状況」を事前に確認することが推奨されます。また、電車利用なら渋谷駅から東急田園都市線の急行で直通約35分と抜群のアクセスを誇るため、混雑ピーク時の休日は鉄道利用も非常にスマートな選択肢となります。
【グランベリーモール南町田】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:旧グランベリーモール時代のアウトレット店舗は現在も残っていますか?
A1:旧モール時代から親しまれてきた主要アウトドアブランド(モンベル、コロンビアなど)や人気アパレルブランドの多くは、最新のフラッグシップ仕様やアウトレット店舗として現在のパーク内へ引き継がれ、さらに店舗規模を拡大して営業しています。
Q2:ペットと一緒に利用できるエリアや施設はありますか?
A2:敷地内はペット同伴に非常に配慮された設計となっており、屋外通路のリード歩行が可能です。一部のテラス席付きレストランやペットパラダイスなどの専門店、鶴間公園の散策路など、愛犬と一緒に1日中過ごせる環境が整っています(店舗内への同伴基準は各ショップにより異なります)。
Q3:小さな子供連れでも安心して過ごせる設備は整っていますか?
A3:「キッズディスカバリー」ゾーンには、授乳室やキッズトイレ、親子でくつろげるファミリートイレ、屋内遊び場が完備されています。駅やモール全体が段差の少ないユニバーサルデザインを採用しており、ベビーカーでの移動も極めてスムーズです。
惜しまれつつ閉館した「グランベリーモール」は、単なるショッピングモールから、豊かな自然と都市機能が完全に調和した「南町田グランベリーパーク」へと進化を遂げました。
買い物やグルメだけでなく、芝生の上でくつろぎ、アートや映画に触れる――そんな豊かな日常体験を提供し続ける南町田エリア。平日・休日を問わず、それぞれのライフスタイルに合わせた最高のひとときをぜひ体感してみてください。