東京・赤坂の街並みを長年にわたって象徴してきた「国際新赤坂ビル東館」。東京メトロ千代田線・赤坂駅直結の利便性と、建築家・黒川紀章氏が手掛けたシャープなツインタワーデザインで親しまれたこの名建築が姿を消し、現在エリア一帯は巨大な再開発の渦中にあります。
街を歩くオフィスワーカーや来街者の間では、「東館の解体後は今どうなっているのか」「なぜ解体され、どのような新ビルが建つのか」といった疑問や関心が一段と高まっています。2026年現在の現地状況とともに、三菱地所とTBSホールディングスが主導する巨大プロジェクトの全容を紐解いていきます。
【2026年最新状況】国際新赤坂ビル東館の解体完了と新街区の建設進捗

赤坂通り沿いにそびえ立っていた国際新赤坂ビル東館(旧地上24階建て)は、西館とともに解体工事が完了し、2026年現在、跡地では新タワーの地上躯体工事が本格化しています。現地では巨大なタワークレーンが複数基稼働し、日々新たな鉄骨が組み上げられるダイナミックな光景が広がっています。
かつて地下広場を取り囲んでいた商業区画やオフィスフロアの面影はなく、敷地全体がひとつの巨大な建設現場へと様変わりしました。仮囲い越しにもその圧倒的なスケール感が伝わり、赤坂の空が大きく塗り替えられつつある様子を実感できます。
なぜ名建築が建て替えに?黒川紀章氏の遺産と再開発に至った真相
国際新赤坂ビル(東館・西館)は、世界的建築家である黒川紀章氏の設計により1980年に竣工しました。洗練されたアルミカーテンウォールの外観や、地下鉄赤坂駅と直結する吹き抜けのサンクンガーデンなど、当時の最先端を行く意匠で赤坂のランドマークとして愛されてきました。
しかし、竣工から40年以上が経過したことで設備の老朽化が進み、最新の環境性能やBCP(事業継続計画)対応への課題が浮上。加えて、赤坂駅周辺は地形的な高低差があり、歩行者のスムーズな移動動線の確保が長年の都市課題となっていました。こうした背景から、単なるビルの修繕にとどまらず、街区全体を巻き込んだ「赤坂二・六丁目地区開発計画」としての抜本的な建て替えが決断されたのです。
【赤坂二・六丁目地区開発計画】三菱地所とTBSが描く「エンタメ×ビジネス」の未来図
今回の建て替えは、敷地を所有する三菱地所とTBSホールディングスによる共同再開発事業として推進されています。東館跡地に建設される「東街区」と、西館跡地の「西街区」から構成され、エリアの機能は飛躍的に拡張されます。
東街区には地上約230m・地下4階の超高層タワーが誕生する計画です。高層部には最新鋭スペックのオフィスが配置されるほか、低層部にはTBSのコンテンツ力を活かしたエンターテインメント発信スペースやインキュベーション施設が整備されます。一方の西街区には、劇場や国際水準の宿泊施設(ホテル)が導入され、ビジネスとエンタメが融合する一大拠点を目指しています。
かつての入居企業・テナントの移転先と赤坂エリアへの影響
国際新赤坂ビル東館には、長年にわたり多くの有力企業オフィスや、地下フロアを中心に地元ワーカーに親しまれた飲食店が多数入居していました。ビルの閉鎖に伴い、主要なオフィス機能は港区内や千代田区などの近隣ハイグレードオフィスへ移転を完了しています。
老舗飲食店の一部は近隣の赤坂・溜池山王エリアの路面店や近隣ビルへ移転オープンを果たし、常連客の胃袋を支え続けています。街の賑わいは一時的に分散したものの、新街区完成時には新たな商業ゾーンが整備される予定となっており、魅力的なテナント誘致に対する期待が高まっています。
赤坂駅直結の利便性はさらに進化!歩行者ネットワークと完成予定時期
国際新赤坂ビル東館の最大の強みであった「赤坂駅直結」というアクセス性は、今回の再開発でさらに大幅な進化を遂げます。駅改札口から地上、さらにはTBS放送センターや赤坂サカス方面へとシームレスにつながるバリアフリーな立体歩行者ネットワークが構築されます。
気になる完成予定時期について、新街区全体の竣工は2028年度を予定しています。駅前広場には豊かな緑を備えたオープンスペースも整備される予定で、雨天時でも快適に移動・滞在できる国際的なビジネス・観光拠点としての姿が整いつつあります。
【国際新赤坂ビル東館】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:国際新赤坂ビル東館はいつ解体されましたか?
A1:2022年より準備および解体工事に着手され、段階的に解体が進められた後、現在は跡地にて新築ビルの建設工事が行われています。
Q2:東館の跡地には具体的に何が建てられますか?
A2:地上約230mの超高層複合ビル(東街区)が建設されます。最先端オフィスフロアに加え、商業施設、情報発信スペースなどが一体となった複合拠点となります。
Q3:新しい再開発ビルのオープン・完成はいつですか?
A3:2028年度の全体完成および供用開始が予定されています。工事の進捗に伴い、順次詳細な施設概要やテナント情報が公表される見通しです。
黒川紀章氏の設計思想が息づいた国際新赤坂ビル東館は、その役目を終え、次代を担うスマートな超高層タワーへとバトンを渡しました。
三菱地所とTBSがタッグを組み、赤坂駅直結の利便性と圧倒的なエンタメ・ビジネス発信力を融合させる本プロジェクト。2028年度の完成に向け、赤坂の街がどのような進化を遂げていくのか、引き続きその動向から目が離せません。