1970年代後半、愛らしい笑顔と抜群の親しみやすさで「一億人の妹」と呼ばれ、社会現象を巻き起こした大場久美子。その爆発的人気の決定打となったのが、1978年から1979年にかけてTBS系列の「ブラザー劇場」枠で放送された特撮ファンタジーラブロマンス『コメットさん』です。当時、お茶の間の子供から大人までを夢中にさせた本作は、昭和のテレビカルチャー史に燦然と輝く金字塔として今なお語り継がれています。
放送から半世紀近くが経過した現在でも、当時の熱狂的な撮影エピソードやウルトラ兄弟との奇跡の共演、そして数々の困難を乗り越えて精力的な活動を続ける彼女の生き方は大きな注目を集めています。今回は、特撮ドラマ『コメットさん』が遺した数々の伝説と、波乱万丈な歩みを経た大場久美子の現在の姿に迫ります。
【空前のブーム】『コメットさん』と一億人の妹・大場久美子のアイドル時代

1978年6月にスタートした『コメットさん』(第2作)は、九重佑三子主演の第1作に続くリメイク作品として企画されました。当時18歳だった大場久美子は、乙女座のスプーン星から地球へ「美しい愛を探す」ためにやってきた二代目コメットさん役に大抜擢されます。マントを翻し「エトワール!」の呪文とともにバトンを振る愛らしい姿は瞬く間に全国の視聴者を虜にし、月曜夜7時半の放送時間は日本中のリビングがお茶の間ファンタジーに包まれました。
本作の大ヒットにより、大場久美子のブロマイド売上実績は1978年・1979年と2年連続で女性アイドル部門第1位を獲得。当時の浅草・マルベル堂の店頭には彼女の写真を求めるファンが長蛇の列を作り、雑誌の表紙を独占するなど社会現象と化しました。
ドラマのオープニングを彩った大場久美子の主題歌『キラキラ星あげる』は、軽快なメロディと伸びやかなボーカルが印象的な名曲として大ヒットを記録。劇中で着用した衣装や変身アイテムの玩具は飛ぶように売れ、彼女は名実ともに1970年代後半を象徴するスーパーアイドルへと上り詰めました。
【特撮ファン騒然】ウルトラセブン・タロウら歴代ヒーローとの豪華共演秘話
大場久美子版『コメットさん』が後世の特撮ファンの間でも伝説視されている最大の理由が、円谷プロダクション制作の強みを最大限に活かした「ウルトラ兄弟との直接共演」です。単なるパロディや着ぐるみの客演にとどまらず、本物のウルトラ戦士や変身前のオリジナルキャストが物語の重要な役割として登場しました。
特に話題を呼んだのが第17話「愛と勇気の変身」です。森次晃嗣演じるモロボシ・ダンが登場し、ウルトラセブンへと変身してコメットさんと心を通わせる展開は特撮ファンの度肝を抜きました。さらにウルトラマンタロウ(東光太郎の姿ではなく声とスーツでの登場)やウルトラマンレオも劇中でコメットさんを救うために駆けつけるなど、まさに円谷ユニバースの夢のクロスオーバーが実現しています。
当時の現場は非常に過酷で、特撮シーンの合成や火薬を用いた演出も妥協なく行われていました。大場久美子自身も後年のインタビューで「ウルトラセブンと並んでお芝居をしたときは、自分が本当に宇宙のファンタジーの世界にいるような不思議な高揚感があった」と述懐しており、子供向けドラマの枠組みを超えた本気の特撮スピリットが画面越しに伝わってきます。
【過酷な舞台裏】九十九里浜ロケから最終回まで!名曲『キラキラ星あげる』の記憶
華やかな画面の裏側で、撮影スケジュールは過密を極めていました。連日のスタジオ収録に加え、野外ロケも頻繁に実施。特に印象的なオープニングや劇中シークエンスが撮影された千葉県・九十九里浜のロケ地では、強風が吹き荒れる極寒の砂浜で薄手のドレス衣装を着たまま笑顔でバトンを振り続けるなど、体力の限界に挑むハードな現場でした。
『コメットさん』のキャスト相関図を振り返ると、コメットさんが下宿する沢野家の面々には、父親役に五十嵐めぐみ、母親役に木内みどり、兄弟役に西川和孝や佐藤健太といった実力派・子役が揃い、ホームドラマとしての温かみある人間関係が丁寧に描かれていました。コメットさんを取り巻く家族の絆が、過酷な撮影現場を支える大きな温もりとなっていたといいます。
全68話にわたって放送されたドラマは、1979年9月に感動の最終回を迎えます。地球での修行を終え、愛の尊さを学んだコメットさんが涙をこらえて星へと帰還するラストシーンは、当時のファンにとって忘れられない名場面です。直後に日本武道館で開催されたサヨナラコンサートをもって、大場久美子は人気絶頂のなかアイドル歌手活動の休止を発表し、女優への本格転向を宣言しました。
【大場久美子の歩み】プロフィールとブロマイド売上記録、パニック障害の克服
トップアイドルとしての激動期を駆け抜けた大場久美子は、その後もテレビドラマや舞台を中心にキャリアを積み重ねていきました。
【大場久美子(おおば くみこ)プロフィール】
・生年月日:1960年1月6日
・出身地:埼玉県川口市
・血液型:A型
・主な代表作:特撮ドラマ『コメットさん』、映画『HOUSE ハウス』、ドラマ『秘密のデカちゃん』など
しかし、30代後半に差し掛かった頃、母親の死や激務のストレスが重なり、突如として重度のパニック障害と過換気症候群を発症します。突然の動悸や呼吸困難に襲われ、一時は自宅から一歩も外に出られない壮絶な闘病生活を余儀なくされました。
それでも彼女は病気から逃げることなく、約8年間に及ぶ闘病の末に見事パニック障害を克服。自らの体験を綴った著書の出版や講演活動を積極的に行い、同じ苦しみを抱える多くの人々に希望と勇気を与え続けました。この経験を機に心理カウンセラーの資格を取得するなど、人生の苦難を糧に新たな境地を切り拓いたのです。
【2026年最新の近況】大場久美子の現在と『コメットさん』DVD・配信情報
2026年を迎えた現在も、大場久美子は60代半ばとは思えない若々しさと明るい笑顔で、多方面で精力的な活動を展開しています。女優としての円熟味を増したドラマ出演はもちろん、公式YouTubeチャンネル「大場久美子のクーミンChannel」では日常の等身大の暮らしや健康法、料理レシピ、保護犬・保護猫のボランティア活動などを発信し、幅広い世代から支持を集めています。
また、プライベートでは夫との仲睦まじい夫婦生活をオープンにしており、自然体で飾らないライフスタイルが同世代の女性を中心に大きな共感を呼んでいます。
往年のファンにとって嬉しいことに、大場久美子版『コメットさん』はHDリマスター版DVD-BOX(昭和の名作ライブラリーシリーズ)としてリリースされており、全エピソードを高画質で楽しむことが可能です。動画配信プラットフォームでの取り扱いも順次拡大しており、リアルタイム世代だけでなく、昭和カルチャーや特撮に惹かれる若いZ世代の間でも再評価の波が広がっています。
【コメットさん 大場久美子】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:大場久美子版『コメットさん』は何年間放送されましたか?
A1:1978年6月12日から1979年9月24日まで、TBS系列のブラザー劇場枠(毎週月曜19:30 - 20:00)で全68話が放送されました。
Q2:『コメットさん』にウルトラマンシリーズの怪獣やヒーローが出た理由は?
A2:本作の制作を円谷プロダクションが手掛けていたためです。ウルトラセブンやウルトラマンタロウ、レオなどのヒーローが本編ストーリーの重要な役割として登場し、話題を集めました。
Q3:大場久美子の現在はどのような活動をしていますか?
A3:女優業を継続しながら、心理カウンセラーとしての講演活動や、公式YouTubeチャンネルでの情報発信、動物愛護活動など、多岐にわたる分野で元気に活動しています。
1970年代の終わりにキラキラとした星の輝きをお茶の間に届けた大場久美子の『コメットさん』。それは過密なスケジュールと過酷なロケを乗り越えた制作陣と、ひたむきに役と向き合った若きヒロインの情熱が生み出した奇跡のエンターテインメントでした。
アイドル時代の輝かしい功績に甘んじることなく、人生の試練を乗り越えて自分らしい生き方を確立した大場久美子の姿は、いまなお多くの人々に元気を届けています。彼女が放った「愛の魔法」は、色褪せることなくこれからも私たちの心に輝き続けます。