北海道有数の観光都市・小樽を訪れる際、多くの旅行者が無意識に終点近くの「小樽駅」を目指してしまいがちです。しかし、旅慣れたトラベラーや地元事情を知る道民の間では、あえて一つ手前の「南小樽駅」で下車することが鉄則として定着しています。
人気観光エリアへの導線や高低差、駅の混雑回避など、南小樽駅を起点に選ぶメリットは想像以上に大きく、旅程のスムーズさを劇的に変えます。主要スポットへの距離感やコインロッカー事情、知られざる歴史まで、現地取材に基づいた最新のリアルをお届けします。
【比較検証】小樽観光は「小樽駅」と「南小樽駅」のどっちで降りるべきか?
初めて小樽を訪れる旅行者の多くが直面するのが、「小樽駅と南小樽駅のどちらで降りるべきか」という選択です。結論から言うと、観光の王道である「堺町通り」や「メルヘン交差点」をメインに巡るなら、南小樽駅での下車が圧倒的に有利になります。
その最大の理由は地形とルート設計にあります。小樽の街は山から海に向かって傾斜が続いており、南小樽駅から堺町通りへ向かう道は「緩やかな下り坂」です。南小樽駅で降りてメルヘン交差点を起点にし、ガラス工房やスイーツショップが並ぶ堺町通りを下りながら散策、そのまま小樽運河へ抜けて小樽駅から帰路につくルートを組めば、一度通った道を往復することなく、終始楽な足取りで観光を完結できます。
逆に小樽駅からスタートすると、最初に運河を見てから堺町通りを上り坂方向に進む形になり、歩行距離と体力消費が無駄に増えてしまう傾向があります。無駄のない周遊プランを組み立てるなら、南小樽駅スタートが一枚上手と言えます。
【最短アクセス】オルゴール堂・ルタオ本店・堺町通りへの行き方と徒歩時間
南小樽駅から主要観光スポットまでの近さは、実際に歩いてみると想像以上です。改札を出て右手の坂道を下っていくと、およそ徒歩5分ほどでメルヘン交差点の角に立つ「小樽オルゴール堂本館」と「ルタオ本店」の重厚な洋館が見えてきます。
小樽を代表するショッピングストリートである堺町通りへの徒歩時間は実質7分前後。小樽駅から歩いた場合は15分〜20分程度かかるため、半分以下の移動時間で小樽観光のハイライトへ直行できます。途中には地元民御用達の市場や昔ながらの街並みが広がり、駅を出た瞬間から小樽らしいノスタルジックな空気を肌で感じられるのも大きな魅力です。
【鉄道・駅設備事情】快速エアポート停車駅・JR北海道時刻表とコインロッカー
南小樽駅の利便性を支えているのが、アクセスの良さです。新千歳空港や札幌駅と直結するJR北海道の「快速エアポート」は全列車が南小樽駅に停車します。日中時間帯は高頻度で運行されており、札幌方面からの移動で乗り換えの心配は一切ありません。
駅舎内の設備面も旅行者にとって重要なチェックポイントです。南小樽駅構内にはコインロッカーが設置されています。小樽駅のコインロッカーは午前中から観光客の大型スーツケースで埋まりがちですが、南小樽駅は穴場として比較的空きを見つけやすい環境にあります。ただし、特大サイズの設置数は限られるため、大型キャリーを預けたい場合は早めの確保が安心です。
また、駅前ロータリーには常駐に近い形でタクシー乗り場が整備されており、天候が悪い日や荷物が多い際にもスムーズに移動可能。駅周辺には終日利用しやすいコインパーキングも点在し、駐車場料金は小樽駅前や運河周辺の観光地相場と比べて割安に設定されている傾向が見られます。
【愛称なんたる】北海道最初の鉄道が走った駅の歴史
地元小樽っ子から親しみを込めて「なんたる」と呼ばれる南小樽駅は、実は小樽駅よりも長い歴史を持つ名刹駅です。明治13年(1880年)、手宮〜札幌間に敷設された北海道最初の鉄道「官設幌内鉄道」の開通時、この地に「開進停車場」として開業したのが始まりでした。
その後、初代「小樽駅」と改称されて港町・小樽の物流の心臓部として栄え、1920年に現在の小樽駅(旧・高島駅)に名前を譲る形で「南小樽駅」へと改称された経緯があります。駅舎に架かる跨線橋やプラットホームには、明治・大正・昭和の鉄道史を支えてきた北国の駅特有の哀愁と機能美が今なお色濃く漂っています。
【地元民御用達】南小樽駅周辺の隠れ家グルメ&おすすめランチ
堺町通りに入ると観光客向けの海鮮丼店やスイーツカフェが軒を連ねますが、駅周辺のローカルエリアにも見逃せない絶品ランチスポットが存在します。
南小樽駅のすぐそばには、地元で長年愛される老舗のラーメン店や、港町の鮮魚を気取らない価格で味わえる大衆寿司処、昭和レトロな洋食店が点在しています。観光地価格を避け、小樽市民がリアルに通う味を楽しみたいなら、下車直後に駅周辺で腹ごしらえを済ませてから観光エリアへ向かうのも通な楽しみ方です。
【決定版モデルコース】南小樽駅スタートの完璧な1日観光ルート
効率と体験価値を極限まで高めた、おすすめの黄金周遊ルートは以下の通りです。
① 南小樽駅で下車(午前中)
改札を出て坂を下り、混雑が本格化する前にメルヘン交差点へ。
② オルゴール堂本館&ルタオ本店を満喫
蒸気時計の汽笛を聞き、ルタオ本店の展望台や限定スイーツを堪能。
③ 堺町通りをのんびり北上しながら散策・食べ歩き
北一硝子などのギャラリーを覗きながら、平坦な道を運河方面へ進む。
④ 小樽運河で夕景や歴史的建造物を撮影
夕暮れ時に合わせてガス灯が灯る運河沿いを散策。
⑤ 小樽駅から帰路へ(夕方〜夜)
小樽駅前で名物の半身揚げや寿司を味わい、始発駅となる小樽駅からゆったり着席して札幌方面へ戻る。
【南小樽駅】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:快速エアポートや特別快速は南小樽駅にすべて止まりますか?
A1:はい。新千歳空港・札幌方面を結ぶ快速エアポートおよび区間快速はすべて南小樽駅に停車します。小樽駅まで行かずにそのまま下車できます。
Q2:南小樽駅のコインロッカーの空き状況は小樽駅と比べてどうですか?
A2:小樽駅より利用者が少ないため、比較的空きを見つけやすい傾向にあります。ただし中型・大型ロッカーの総数は多くないため、確実に確保したい場合は午前中の到着を推奨します。
Q3:冬の雪道でも南小樽駅から堺町通りまで歩きやすいですか?
A3:メルヘン交差点へ向かう道は主要生活道路のため除雪が入りますが、下り坂になっているため滑り止め付きの靴底が必須です。足元が不安な場合は駅前のタクシー乗り場を活用すると初乗り運賃程度で安全にアクセスできます。
「小樽に行くなら小樽駅」という固定観念を外し、手前の南小樽駅を起点に選ぶだけで、移動の労力や時間のロスは大幅に削減できます。メルヘン交差点や堺町通りの賑わいへダイレクトに繋がり、街の歴史を感じながら小樽運河へと抜けるルートは、旅の満足度を確実に底上げしてくれます。
次の小樽トリップでは、ぜひ「南小樽駅」の改札をくぐり、快適でスマートな北の街歩きを体験してみてください。