2000年代の日本の音楽シーンを軽快なフロウとキャッチーなサンプリングで席巻し、ヒップホップをお茶の間のポピュラーカルチャーへと押し上げた伝説のグループ、RIP SLYME(リップスライム)。しかし、国民的人気を誇っていた彼らは、2018年秋に突如として公式サイトを閉鎖し、事実上の活動休止状態へと突入しました。
表舞台から姿を消した背景には、メンバーの私生活におけるスキャンダルだけでなく、長年水面下で燻っていたメンバー間の亀裂や深刻な人間関係のトラブルが存在していました。本稿では、グループを襲った一連の騒動の真相から脱退劇の舞台裏、3人体制での再始動を果たしたRIP SLYMEの最新情報と今後の行方を解説します。
【タイムラインで辿る】RIP SLYME公式サイト閉鎖の経緯と活動休止までの歩み
RIP SLYMEが表舞台からフェードアウトする決定打となったのは、2018年10月31日に行われたグループ公式サイトの突然の閉鎖でした。事前のアナウンスがほとんどないままファンクラブも新規受付を終了し、メディア各社が「活動休止」「事実上の解散」と大きく報じる事態に発展しました。
当時、所属事務所やレーベルから明確な解散宣言は出されなかったものの、グループとしてのスケジュールは白紙化。公式アナウンスの不在がファンの不安を増幅させ、ネット上では様々な憶測が飛び交いました。このRIP SLYMEの公式サイト閉鎖に至る経緯は、単なるメンバーの休養ではなく、グループの屋台骨を揺るがす深刻な事態が進行していたことを物語っていました。
活動休止の引き金となった「SUの不倫騒動」とグループへの甚大な影響
グループ崩壊の引き金を引いたのは、2017年4月に報じられたMC・SUの不倫疑惑報道でした。当時、元歌手の妻を持ちながら若手モデルとの密会が週刊誌にスクープされ、世間から激しいバッシングを浴びることになります。
この不祥事によるリップスライムへのSU不倫の影響は甚大でした。出演が決まっていた大型野外フェスへの出演キャンセルが相次ぎ、CMタイアップやレギュラー番組の降板など、グループ全体が連帯責任を負う形で活動休止を余儀なくされます。SU本人は無期限の活動自粛に入り、グループのパブリックイメージは急激に失墜していきました。
PESが告白した脱退理由と「いじめ告発」の真相|深まるメンバー不仲説の闇
SUの不祥事によって活動がストップする中、さらに衝撃を与えたのがメインコンポーザーとしても活躍していたPESの脱退でした。2021年秋、PESは自身のSNSや生配信を通じて、すでに2017年9月の段階でグループを脱退していた事実を公表しました。
告白の中でPESは、脱退に至る背景として長年にわたるメンバー間の不協和音や、自身に対する精神的な圧迫、いわゆる「いじめ・ハラスメント行為」があったことを赤裸々に吐露しました。話合いを求めても拒絶され続けたという証言は、リスナーが抱いていた「仲の良い幼馴染グループ」というクリーンなイメージを根底から覆すことになります。このリップスライムのいじめ告発とPESの脱退理由によって、グループ内の根深い確執が白日の下に晒されました。
『楽園ベイベー』から黄金期へ|RIP SLYMEのヒット曲・代表曲を振り返る
数々のトラブルに見舞われたRIP SLYMEですが、彼らが日本のポップミュージック史に刻んだ功績が色褪せることはありません。2001年にシングル『STEPPER'S DELIGHT』でメジャーデビューを果たして以降、数々の名曲を世に送り出してきました。
夏のアンセムとして時代を超えて愛される『楽園ベイベー』をはじめ、春の定番曲『熱帯夜』、ドライブの定番となった『One』や『JOINT』など、リップスライムのヒット曲・代表曲は、ジャンルの垣根を越えて幅広い層を魅了しました。軽快な4MCの掛け合いとDJ FUMIYAによる洗練されたトラックメイキングは、当時のJ-POPシーンに革命を起こしました。
RYO-Z・ILMARI・DJ FUMIYAの現在とRIP SLYMEの新たな歩み
激動の分裂劇を経て、残されたRYO-Z、ILMARI、DJ FUMIYAの現在は、3人体制での「RIP SLYME」としてリスタートを切っています。2022年春には新曲を連続リリースし、全国ツアーや音楽フェスへの出演も再開しました。
YouTubeチャンネルの開設や外部アーティストとの意欲的なコラボレーションなど、過去のスタイルに縛られない柔軟なアプローチでRIP SLYMEは現在の活動を展開しています。ベテランとしての円熟味と遊び心を融合させたステージングは、往年のファンのみならず新しい世代のリスナーからも再び高い評価を獲得しています。
5人での再結成の可能性は?脱退メンバーとの関係修復の行方
多くのファンが関心を寄せる「5人揃っての再結成」について、現実的な見通しは極めて厳しいと言わざるを得ません。脱退したPESはソロアーティストとして独自の表現活動に専念しており、過去の確執の深さからもグループへ復帰する可能性は限りなくゼロに近い状況です。
また、SUに関しても個別の音楽イベントやDJ活動を散発的に行っているものの、公式にRIP SLYMEのステージへ合流するアナウンスはありません。RIP SLYMEの再結成の可能性は、現状維持の「3人体制」を基軸としながら、個々のキャリアを尊重する形で進められています。
【リップスライムの活動休止】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:RIP SLYMEは正式に解散したのですか?
A1:正式な「解散」はしていません。2018年に一度活動を休止し、PESとSUが離脱したものの、現在はRYO-Z、ILMARI、DJ FUMIYAの3名でRIP SLYMEとしての活動を継続しています。
Q2:PESが脱退した本当の理由は何ですか?
A2:音楽性の違いに加え、メンバー間における人間関係の悪化や精神的な確執が主な原因です。PES本人がSNSで長年のハラスメントや対話の拒否があったことを公表しています。
Q3:SUの不倫相手は誰だったのですか?
A3:2017年当時、モデルとして活動していた江夏詩織さんとの交際が報じられました。この騒動を機にSUは活動自粛となり、グループの活動休止へとつながりました。
メンバー間の深い亀裂や不倫スキャンダルという大きな試練を経験したRIP SLYME。黄金期の5人体制に戻ることは極めて困難であるものの、彼らが築き上げた楽曲群の輝きと、日本の音楽シーンに与えたインパクトは今なお色褪せません。
現在は3人編成という新たな形を取りながら、音楽への情熱を絶やすことなく歩みを止めないRIP SLYME。紆余曲折を経た彼らが今後どのようなサウンドを届けてくれるのか、その活動展開から目が離せません。